2014年5月7日

認知症サポート養成講座開催概要

DSCF3584認知症サポート養成講座

☆と き 2014年3月27日(木) 18時から

☆ところ 徳島県労働福祉会館 5階 502会議室

☆参加者 30名

☆講 師 徳島県保健福祉部 長寿保険課 計画研修担当

              主任主事 櫨山 英隆さん

 3月27日(木)18時から30人の認知症に関心のある方々が参加し「認知症サポート養成講座」を開催した。

 冒頭、宮本徳島中央ライフサポートセンター会長から多忙のなか、快く講演をお受けいただいた櫨山さんに対し、お礼を申し上げるとともに、認知症に関する正しい知識を身につけて頂きたい。と主催者代表挨拶の後、櫨山さんの講演が始まった。

 以下講演内容

65歳以上高齢者の4人に1人以上が認知症若しくはその予備軍という結果になっており、徳島県内においては、おおよそ6万人の方が該当することになる。

 このように、今や認知症は「とても身近な病気」となっており、認知症高齢者や家族だけに任せるのではなく、地域全体で支えていく必要がある。

 そこで、認知症に関する正しい知識を身につけていただくために、各地域において「認知症サポーター養成講座」を開催している。

 厚生労働省では平成17年度から「認知症を知り地域を造る10カ年」キャンペーンを開始し、キャンペーンの一環として「認知症サポーター100万人キャラバン」を展開しており、認知症について正しく理解し、認知症の人やその家族を見守り、支援する「認知症サポーター」を多数養成し、認知症になっても安心して暮らせるまちを市民の手によってつくることを目指している。

 

認知症を理解する

 ①認知症とは、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったため

にさまざまな障害が起こり、生活するうえで支障が出ている状態を指し、引き起こす病

気のうち、もっとも多いのは、アルツハイマー病などの「変性疾患」、次に多いのが脳梗

塞、脳出血などの脳血管性認知症です。

 ②認知症の症状は、脳の細胞が壊れることによって直接起こる記憶障害、見当識障害な

どの中核症状と、本人がもともと持っている性格、環境、人間関係などさまざまな要因

がからみ合って、うつ状態や妄想の様な精神症状や、日常生活への適応を困難にする行

動の問題が起きる行動・心理症状があります。  

  また、その他さまざまな身体的な症状もでてきます。

 ③認知症の診断・治療

 ・認知症についても早期受診、早期診断、早期治療は非常に重要

 ・治る病気や一時的な症状の場合がある

 ・早い時期に受信すると、アルツハイマー型では、薬で進行を遅らせることができ、早く使い始めると健康な時間を長くすることができる。

   また、病気が理解できる時点で受診し、少しずつ理解を深めて行けば生活上の障害を軽減でき、その後のトラブルを減らすことも可能。

 ④認知症の予防についての考えかた

 ・脳血管性認知症の予防には、高血圧や高脂血症、肥満などの対策が有効

 ・アルツハイマー病でも、運動をはじめとする生活習慣病対策が発症のリスクを減らす。とくに、楽しく運動することは、脳のアルツハイマー病変を弱めたり、記憶を司る海馬の働きを高める。

 ・脳の活性化を図るには、仲間と一緒に昔の遊びや仕事などを語る回想法、音楽や絵画などの趣味活動など、いろいろな方法があるが、大切なことは楽しく行うこと。

 ・10分から20分程度の昼寝も効果的(長時間は逆効果)

 ⑤認知症の人への対応の心得”3つの「ない」“

  1)驚かせない

 

2)急がせない                     

  3)自尊心を傷つけない

 ・具体的な対応の7つのポイント

  *まずは見守る

  *余裕を持って対応する

  *声をかける時は1人で

  *後ろから声をかけない

  *相手に目線を合わせてやさしい口調で

  *おだやかに、はっきりした滑舌で

  *相手の言葉に耳を傾けてゆっくり対応する

 

認知症サポーターは「なにか」特別なことをやる人ではありません。

 認知症の人が困っているようすが見えたら「なにかお手伝いすることがあり

ますか」と一声かけてみます。たとえ、具体的な援助はできなくても理解者で

あることを示すことができます。

まず、認知症について正しく理解し、偏見をもたず、認知症の人や家族に対

して温かい目で見守ることがスタートです。

 と講演を締めくくった。

 

最後に、板東徳島中央ライフサポートセンター所長からお礼の言葉を述べ充

実した講演会を終了した。